今こそアニメ・ジュエルペットシリーズを見てみないか(ネタバレなし・紹介のみ)
- はじめに
- そもそもジュエルペットとはなんぞや
- ジュエルペット(無印)
- ジュエルペットてぃんくる☆
- ジュエルペットサンシャイン
- ジュエルペット きら☆デコッ!
- ジュエルペットハッピネス
- レディジュエルペット
- ジュエルペット マジカルチェンジ
- 最後に
はじめに
ミュークルドリーミーが終わってしまう!!!
毎週僕らにかわいい狂気を運んでくれたミュークルドリーミーが!!!
と絶望しているあなたへ。もしかしたら3期の発表があるかもしれないしないかもしれない。
ミュークルドリーミーの代わりなどないかもしれない。
でもそんなあなたの心の穴を埋める・・・かもしれない作品群を私は知っている。
そう、ジュエルペットである。
サンリオ作品を二年分楽しんだのであれば、温故知新の精神でこれまでのサンリオ作品に触れてみるというのは「フェスでええ感じのバンド見つけたからCD買ってみる」くらい自然な流れというものでしょう。
アニメ化されているサンリオ作品は一番著名なところでいくと「おねがいマイメロディ」、
深夜枠の「SHOW BY ROCK!」、監督の名前が怪しい「リルリルフェアリル」等がありますが、紹介主の俺がマイメロ・ジュエルペットしか見ていないのでこの辺は省略させていただきます。
そしてもう一つ、マイメロより先にジュエルペットをススめる大きな理由。それは
Youtubeで全話公式配信してること。
大事なことなのでもう一度言いましょう。
Youtubeで全話公式配信しています!!
7年分、それぞれ50話分ある(7期だけ3クール分でちょっと短い)ボリュームのアニメが全部無料で見れるとはなんと爆アドなことか。二ヶ月ぐらいサブスク断ちしようがネット環境さえあればジュエルペットを見ることができます。
無料配信だから期間が決まってるんでしょ?というあなた。ご安心を。2019年6月に配信開始されてからかれこれ二年、未だに続いています。俺は2020年に見ました。いつだって見始めることができるのです。逆に言えばいつ終わるかわからないということなのですが・・・・・・
導入こそミュークルの話をしましたが、別にミュークルが終わることにかこつけて書いたわけではなく、単純にいつかジュエルペットに関する記事を書きたかっただけなのです。だからミュークル見てた人も見てない人もこの記事を読んでジュエルペット、見よう!
そもそもジュエルペットとはなんぞや
いきなり概要を他人任せにします。
ザックリ言えば「かわいい動物をモチーフにした宝石の瞳を持つ魔法使いのペットたちのキャラクター」がなんか人間とわちゃわちゃする話が世界観と雰囲気を変えて7年続きましたよってワケ。
テレ朝のニチアサ枠みたいなもので、なんと一年毎に世界観を一新しているので別に律儀に一期から順番に見なくても構わないわけです。ジュエルペット自体は同じ名前・見た目で登場するけど作品ごとに別人というイメージを持ってください。手塚・CLAMPでいうスターシステムですね。しらんけど。
てことで足掛け7年制作されたジュエルペットシリーズ、ここから各作品を自分が見た上での独断・偏見をゴリゴリに交えながら紹介していきます。
ちなみに馬鹿よ貴方はのボケ、平井ファラオ氏と九条水音氏もジュエルペットシリーズの感想記事を書いているので紹介させてもらいます。こちらも大きなネタバレはないので参考になるかと。
ジュエルペット(無印)
記念すべき第一期。
前年のマイメロの雰囲気を色濃く残した絵柄等、マイメロからジュエルペットにシフトする流れが見える作品。内容的には一話ずつその回のメインのジュエルペットが登場して主人公たちと協力して問題解決するよ!というわかりやすい展開。
ぶっちゃけ本筋のストーリーはおまけで、「ジュエルペットってこういう感じですよ〜こういうキャラクター達がいますよ〜」って視聴者に印象づけるのが目的な気がします。
第一期だしココから見れば間違いないっしょ!・・・・・・と言いたいところなんだけど、ルビー・ガーネット・サフィーのメイン三人娘が揃った時点で他のシリーズにシフトしてもいいと思っています。
まずこれを見終わってから他のシリーズへ、と思っている人が無印の途中で切ってしまって結局見なくなるってパターンを危惧しています。
一日1クールぐらい一気見する!てなると結構キツい(火の玉ストレート)。ギャグ自体他の作品・マイメロと比較しても弱く、ストーリーにメリハリがあるわけでもなく。一日一話ぐらいが望ましいかも。
ジュエルペットてぃんくる☆
第二期。
急に絵柄が深夜アニメチックになりました。が、ストーリーは全シリーズの中で一番と言えるぐらい完成度が高く、シリーズ中唯一号泣したことを覚えています。
内気な女の子の桜あかりがひょんなことからルビーと出会って、何故か魔法学校に入学することになり卒業するまでの間に夢を見つけたり、姉へのコンプレックスを解消したり、好きな男の子に告白する勇気を身に付けたり・・・・・・と、一人の女の子がジュエルペットと一緒に成長する過程がこれでもかと描かれています。まあ早い話がハリー・ポッターです。
あかり・ルビーペアだけではなく各ペアにもそれぞれに成長物語が用意されており、いつの間にか保護者目線で頑張れと応援している自分がいることでしょう。俺はそうなった。
主人公達の成長の様子だけでなく、アルマという少年の暗躍という実にファンタジーっぽいシリアス要素も用意されているので次の展開がどんどん気になることでしょう。
ちなみにシリーズで唯一クラファンで最終回のその後をOVAで作られた作品だったりします。それだけ人気も凄いってことでしょうな。
ただジュエルペット≒ハチャメチャギャグのイメージとは180度違う作品なので、そのへんを求めてる人には肩透かしになるかもしれません。ギャグ自体はあるけどあくまでテイスト程度のものなので、そのへんは踏まえた上でご視聴を。
33話、凄いぞ〜。
ジュエルペットサンシャイン
第三期。
おそらく色んな意味で一番有名なんじゃないでしょうか。ジュエルペット自体はよう知らんがジュエルペットサンシャインという狂ったアニメは知っている、と。
まずジュエルペットが高校3年生と一緒のクラスで一生徒として授業を受けてて担任は水槽から出られないイルカ、というだけで頭抱える世界観です。頭抱える世界観から飛び出る話がまともなわけねえんだ。ギャグ自体も子供番組らしからぬ攻め方で、セリフやナレーションでトンデモ暴言が飛び出すこともままあります。「本当に使えな〜い」「カスにはカスがお似合いラブ〜!」。子供がいたら絶対見せたくない(爆)。
やけにエッジに鋭いギャグばっかりに気が持ってかれますが、シリーズで一番ルビーが一人(一匹?)の女の子として描かれていることにも注目です。主人公、というにはあまりにも性格の悪い花音様と王子役の御影くんによるドロドロの恋愛模様はなかなか見ごたえがあります。
大きいお友達的には一番有名な作品と思われるのでここから見始めるというのもありかもしれません。エッジが効きすぎて目眩がするかもしれんが。ぶっちゃけ見やすくないからなこんなの!一気に12話分とか見ようもんなら頭おかしなるで。
放送版ではパロディシーンの挿入歌に元ネタを使っていたことで有名ですが、配信版だと差し替えになっている模様。そりゃそうじゃ。放送時のネタが気になる人はニコニコのまとめ動画でご確認ください。
ジュエルペット きら☆デコッ!
第四期。
監督:森脇真琴
シリーズ構成:ふでやすかずゆき
と書けば感づく人はなんとなく感づくでしょう。カオスアニメの完成です。
ジュエルペットの住む世界に突然正義のヒーローを名乗るクセツヨ五人組が迷い込み、衣食住を共にしながらデコストーンという重要アイテムを集めるお話。
サンシャインに負けず劣らずエッジの効いたギャグ描写が飛び交いますが、
(例:ジュエルペット二匹のケツがくっついたまま展開する14話、無人島で全員野生に帰ってしまう15話、サンマの街にお邪魔する(?)25話等)
サンシャインと違うのは戦隊モチーフにしたり、ちびっこに求心力があるであろうデコりを取り入れたり、子供向け作品としての枠にちゃんと収まっていること。あっちは収まってないからね!
そしてこの辺も監督・脚本の技量と言うべきか、ギャグだらけのストーリーの中にも伏線を散りばめていて、それを最終クールで回収していく美しさがあります。渋谷に憧れていた主人公の大宮ぴんくがラストに選んだ道にも注目です。
本筋の完成度の高さとギャグ線の高さを兼ね備えた個人的シリーズ最高傑作といえるきらデコッ、俺はこれを最初に見ることをオススメします。ちょっとレッドへのヘイトが高すぎてイライラするのが難点ですが・・・・・・(ちゃんと改心しますのでご安心を)。
ちなみにこのきらデコッ放送中に映画スウィーツプリンセスが上映されています。ここでは言及しませんが、THE・キッズ映画という趣があります。
ジュエルペットハッピネス
第五期。
先程きらデコッが最高傑作だと言いましたが個人的に大好きなのがこのハッピネスです。
女王から「魔法の宝石集めたらいいことあるよ〜集めてきてね〜」と言われたからジュエルペット達が宝石を集めるためにカフェを開いて人間たちと交流していくよってお話。もう導入から適当です。ジュエルペットが魔法を使うバンクはシリーズ通しても一番凝ってますね。アホさとかわいさが絶妙にブレンドされています。
ギャグ中心なのは前作前々作と変わらずですが、やけにこの作品のギャグはふにゃふにゃしています。主人公のちありはちょくちょく突然地面から生えたなめこで転ぶし、それに対して周りは「よくあること」で済ませるし。
・・・・・・この雰囲気、どっかに見覚えありませんか?そう、ミュークルドリーミーです。何を隠そう監督・脚本はほぼほぼ同じ布陣なのです。ミュークルロスに陥る可能性のある人にまず見てもらいたいのがこのハッピネスです。どっかで見た!!というようなギャグやシチュエーションがそこかしらに紛れているので初めて見るのに何故か古巣に帰ったような気持ちになること請け合いです。
ミュークルの雰囲気を求める人なら真っ先にハッピネスを見るべきでしょう。後悔はしません。平井ファラオは「終盤はジュエルペットサッドネス!!」なんて言ってましたが個人的にはそこまででもないです。
人間側のキャラデザが萌え萌えしすぎず、かといってかわいさも失っておらずと絶妙なデザインでかなり好みです。主人公のちありが最後までめちゃくちゃ普通の女の子なのも良い。
個人的オススメ回はライバルキャラのまりえちゃんが宝石を生み出すチャンスに恵まれない挙げ句に悟りを開く29話です。
このまりえちゃん、女児アニメ史に残る暴走っぷり・小物っぷりを見せつける革命的なキャラクターなのでよろしくお願いします。
レディジュエルペット
第六期。
てぃんくるより重いですね。ギャグはほぼほぼないに等しい。
ジュエルペットがメンターという立場で描かれ、そのメンターに導かれながらレディ/プリンスを目指す人間側たちによって終始ドラマが展開していきます。今までよりもかなり少女漫画的設定・展開で構成されており「本当にサンシャインと同じシリーズの作品か?」と疑われます。
主人公たちの淡い恋愛模様を主軸に置いたり、その裏で特定の人物をレディにしようと暗躍する黒幕がいたり・・・・・・とストーリー的には悪くないし新鮮で楽しめるものではあるんですが、個人的には好きではない作品です。
というのも、人間側のドラマに比重を置いた結果ジュエルペットの存在がかなり空気になってしまったり(メイン4匹以外はマジでいないも同然)、終盤お話の規模が大きくなりすぎて「俺は今何を見てるんだ?」となったり、もはやジュエルペットでやる意義のある話なのか疑問に思うところがあるからです。
特に新顔ジュエルペットであるルーアにヘイトが偏る展開になったのはいただけない。ジュエルペットを好きになってもらうためのアニメなのにジュエルペット嫌いにさせてどうすんだよ、と。
まあ上記は個人的に思うところではあるので、この辺気にしなければ上質なラブロマンスとして見れることでしょう。
ちなみに人間側でかろんというめっちゃ中の人が棒読みの子がいるんですが、彼女は最後までマジで上手くなりません(爆)。
ジュエルペット マジカルチェンジ
第七期。
レディのシリアス路線から一転、ギャグ中心へ元通り。
最後の作品だからなんなのかわかりませんが、やけにこの作品ハッチャケてます。今までどれだけふざけた作品でも終盤1クールになったら終わりに向けての準備と言うか、なんとなくピリオドに向けて本筋の物語が展開していきますがこのマジカルチェンジは全くそんなことはない。最終話ちょっと前までずっとふざけ倒しています。ただ新顔であるラリマーのアイドル物語などちゃんと縦軸になる話も存在します。
レギュラー人間キャラが三人と今までで一番少数だったり、メインキャストにあのMISONOがいたり、今まで皆勤賞だったガーネットとサフィーがレギュラーから外されたりと大きな変化がありますが一番の特徴はジュエルペットが魔法の力で擬人化すること。それをやっちゃったらもうシリーズ終わっちゃうだろ!!というような飛び道具的な設定がこの作品の核になっています。
マジカルチェンジに関してはにゃるら氏のエピソード紹介記事が分かりやすいので引用させていただきます。
狂った名エピソード5選だってさ。狂ってんのよ。
だいぶ詳細に魅力を書いていただけてるので俺から言えることはあんまりないんですが、ひとつだけ。
マジカルチェンジは最後に見るべきということ。
最終作であることをスタッフも分かっているのか、ラストらしい粋な演出が数話ほどですがメタ的に散りばめられています。こればっかりは全シリーズ見た上でエモさを感じていただきたい。
あと、レディ見終わってルーアに対してヘイトを溜めたなら是非このルーアに触れてメンタルリセットしてください。こっちのルーアはとても綺麗なルーアなので。勿論人間の姿もかわいい。
もし一つの作品を見終わって、他の作品に移ってアクが強すぎて「もうジュエルペットはええわ・・・・・・」と全部見ることが困難になった場合でもマジカルチェンジに関しては見る順番は最後にしてもらいたいです。
他のシリーズを見終わった上での「ご褒美」としてもマジカルチェンジは機能するかと思います。そのぐらいラストに見る充足感は大きいかな。勿論最初にこれを見て、その後他の作品見てからマジカルチェンジの該当するエピソードに触れて「そういうことだったのか・・・・・・」みたいな感覚になるのも一興。あんだけ大文字で書きましたがあくまで俺のオススメなので。絶対ではないよ!
最後に
特にありません(オカダ・カズチカ)。
ただひとつだけ、この記事を読んだ人が新たにジュエルペット愛好者の人口に加わることを願っています。各々で楽しんでくれ!